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伽羅の木


その亀の齢(よわい)は250歳 死亡調書は老衰とあれ
日常の中に張られた死の鎖 死の連環を閉じるその時
一頭の蝶と数えてみるときに白粉花の花にまぎれる
一匹の黄色い蝶が迷いこむ 棕櫚の葉陰の野火止の道
とぐろ巻くものはともかくとりあえず作るというから美しい国

辺見庸、小熊英二、高橋哲哉の本がある隣 櫻井よしこさんや上坂冬子さんの本が
トワイライトエキスプレスと名付けられ夕日の国を駆けぬけてゆく
鉄塔で首を傾げている烏 嘴太烏の羽濡らす雨
一対一、空間未満のつまりはもう窒息しそうな関係がある
親殺し、子殺し、夫、妻殺し 煮詰まってゆくカプセル家族

転がってゆくとき石は重くなり生木も土も巻きこんでゆく
などと言っても大勢は「九条廃棄」、「憲法全面改正」へ
九条を世界の憲法にすれば・・・そのために努力する国でありたい
ファシズム、新興宗教、社会主義、 集団主義はみな同じ顔
映像のムラヴィンスキーの指先が心臓外科医のように触るよ

イスラムの教義は邪悪とベネディクト16世は言い?波紋広がる
夏中をがんばってきた臓器たち冷房病という説もある
伽羅の木の枝一本と残されたロシアの画家が描いた海の絵
水色の尾を持つ鳥が羽ばたいてジャスミンの木に別れを告げる
夏越えてもうおやすみと言っている霧か靄かが湧いてきている

夏中をがんばってきた臓器たち冷房病という説もある
そうやっていつも出鱈目書いていていつかあなたには罰があたります
などと続ければ、それだけが本当のような嘘の領分
なんてTVを見ましたが地上に月も描かれていて
嘴の長いハチドリ描かれてナスカ地上絵コンドルも飛ぶ

折鶴蘭、風船蔓、鳳仙花 霧雨降れば霧雨の中
その当時、言葉のアヤと言ったのは言葉のアヤであったのでしょうか
鬱陶しい日本になってゆくような ただ一本の道の行く先
ボランティア義務の位置づけ兵役の義務へといつか移行してゆく怖れ
液晶の画面の青の涼しさの 後輪が轢く露草の青

歌を書く賽の河原に石を積む 今日も夕日の射す瀬戸の島
「局地的豪雨」のあとに雨上がる 9.11、から5年目という
悲しみの連続として生があり 部分月蝕にも似て欠けて
橡の実は栗に似ていてしっとりと光沢帯びて九月の朝
栗の木に栗の花咲き橡の木に橡の実が生るキウイにも似た
風間祥  * 『倉庫・混:白鳥座』 * 16:02 * comments(0) * trackbacks(0)

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