銀河最終便
WEB日記

2006年8月の歌 (2006.8.15〜8.31)                 










(この頃、お休みしていたので月遅れのUP。)

ぼろぼろの駝鳥を今日の自画像と 冬の渚の白い流木
千年の夢を夢見るぼろぼろの駝鳥が立った砂丘のオブジェ
太陽が海を離れた 金色の海に浮かんだ帆影、舟影
金色の海の向こうにお日さまが昇るよ 夢はどこにでもある
意味もなく不安を抱いて眠れない 泡立つように咲く百日紅

向日葵の最後の夏を見届けて いまゆっくりと地震波襲う
宿題を残したままの八月が終わって五輪候補地も決まる
自傷する形で愛を告げている求めていると解説の人
何者か歩き出すとき死は兆し 研究室の森閑と夏
ロマノフ朝最後の皇帝二コライの夏の離宮の夕暮れの鳩

1907年製の湯沸しのニコライ帝の治世の刻印
モスクワが全市が焼けているという ナターシャが見た炎えるモスクワ
切っ先となって尖端、痛かろう 冥王星の彼方まで行け
何だって一人で生きてゆけないか 多分、類人猿としての習性
和邇族の裔たる人の瀟洒な墓 簡素、清明、古拙な字体

草の葉のしっかり巻いて巣を作る 鬱蒼とした森で名も知れぬ虫
岩山にも僅かに水分あるらしく蘇鉄が茂る森もあるという
歌を書くことも暴力、どこまでも暴力なんぞ美しからぬ
間引かれているかもしれない私たち 遺棄、ネグレクト、燦と照る月
耐性菌少なくなって死んでゆく漂う卵、水槽の澱

飢えたことがないので飢えた時きっと真っ先に死ぬのであろう
インドでは死体流れて悠久の大河流れてガンジスの夕べ
ひたすらに退屈である退屈を紛らわせること優先課題
ミンミンがツクツクボウシが鳴き交わす 魂を病む一夏がある
生きている悲しみもあれ 白球の行方の空の虹消えてしばらく

ジャコメッティ眠る小さな白い墓地 「あともう少し」と語った人の
逃げろと言う『若者殺し』の著者が言う殺されぬため引き籠るのか 
破損した羽根数枚に罅があり原発はなお稼動するという
水蛸が卵を守る 岩の間に卵を抱いて仮眠している
銀の鈴鳴らして来ればしゃんしゃんと子馬、親馬、祭りの神馬

炎(ひ)のように水が奔って野を分けて 千年昏く沈む大河か
ひとかけらの希望すらないこののちの真っ暗闇と知って点る炎
想像力には意味がなく言葉にも意味はなく 空っぽらしく
それに語り継ぐ何ものも持っていない 何も無い世代だったし
経験しなければ解らないのならそうすればいい語っても無駄なら

この国の誰かに絶望するのではなく『神々の微笑』に書かれた日本の泥土
適切に判断しますという人の脳葉に棲む薄羽蜻蛉
絶望は小泉さんのその後に安倍さんが来る繰り返されるだろう愚かしさ.
一台の柩のような車が来て 一人の男現れて去る
超A級戦犯、現人神もいたはずなのに 氷雨降る雨、黙する森よ

: 『制作日付け順、月別』 : comments(0) : trackbacks(0) : posted by 風間祥  :
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