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2006年11月の歌 <2006.11.1〜11.15>

いつのまに死んでいたのか あの人もあの人もあの人ももういない
一人分の余白がここにあったという 本当だろうかもう埋まって
お日さまの方に傾いでゆく蘭の光りに向かう緑色の指

私はとても元気で鉢植えの花の延命策など思う
また死んだ 今度は校長が 次々と死ぬ 自殺の連鎖
また一人、子供が死んだ 何人も何人も何人も死ぬ
皇居前のお堀端にある帝国劇場では今ギロチンが下りるところ
荘厳な寺院の中の薄明かり 「ラストワルツ」を弾くギタリスト

アメリカは変化を求めているけれど日本ではまだ反省もない
廃棄され移植をされる腎臓が同じ腎臓でありうる理由
歩道の無い道路、道幅の狭い道路や抜け道で
赤茶けた重油流れて漂って 越前クラゲも南下するらし
訓練のためか編隊見ることの多くて秋の空を汚して

空母とか原潜だとか集結し 座礁している貨物船もあり
アンカーが走っていくよ駅伝の 渡会橋を渡る伊勢路を
生きのこるためには何をすればいい? 新芽、脇芽が顔覗かせる
裏声が軽く昇ってゆく空に夕焼けている《お祭りマンボ》
《車屋さん》その裏声が回る角ふりむいて見る力車のこちら

この人の歌は「悲しい酒」以外、たいてい好きと、理由もわかる
方言で台詞も入る歌らしく「リンゴ追分」北国津軽
花びらが風に散った♪と歌うのはBSで視る美空ひばり
仕方がないと言えば仕方がなくもある 何処にも誰にもある限界値
本質はそういう誤解の仕方にあり愚かといえば愚かではある

いつでもある動機の誤解それだけは千年経っても変わらないこと
空っぽになったらチャンスと思います 水満ち水が溢れるこれから
或いはまた学力難民生まれていて飢餓線上の通路を歩む
ほんとうは何が起こっているのだろう全国的なSOSは
表向き糊塗して終わることだろう何事もなく起き伏す明日

眠れない苦しい夜の明け方に死を考える一人また一人
とは言っても、基礎の基礎さえ抜け落ちて 知ることの入り口にいて
独学の勧め 学校では何も教わらなかった 鳩の出し方も
永遠に堂々巡りするように貧しい国の質疑応答
文相の声の抑揚、「塩爺」にどこか似ていて午後の答弁

風間祥  * 『制作日付け順、月別』 * 15:30 * comments(0) * trackbacks(0)

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