<< 聖火台忘れていたり総費用も忘れていたりしてもそれなりに | main | 名古屋市議会は無法者の群れ? 報酬650万円UP強行採決なんて >>

辻邦生・水村美苗『手紙、栞を添えて』

18年も前に購って、度々の断舎利にもめげず、
私の本棚に残っていた(ほったらかされていた)本。
辻邦生さんと水村美苗さんの往復書簡。


「つまらぬ、くだらぬ・・・・・これが一生か、一生がこれか」
樋口一葉の『にごりえ』の一節も引用されている。

一度も面識のない、一度は病院にお見舞いにも行きながら、
あえて会おうとしなかった二人の、文学をめぐり、生をめぐり、
蛍が明滅するように飛び交う思念が記され、
書くことの根源的な意味が語られている。
読後、『嵐が丘』が読みたくなった。



「さて、どこから始めましょう。
そう。まずは告白から始めることにいたします。
こうして辻さんとの朝日新聞での連載が終わった今、辻さんは、
私にとって、世にも特別なかたとなってしまいました。
生きているかぎり、なんとしてもお目にかかりたくない、
唯一のかた━━、本当に唯一のかたになってしまったのです。
ものを書くかたにはふだんから会いたいとは思いません。
でも会う機会が偶然ふってわいたら、その場から逃げ出そうとは思わない。
ところが、辻さんは別です。もしどこかで偶然ご一緒になるようなことになったら、その場で煙のように消えてしまいたい。
いったいいつから、かくも特別なかたになってしまったのでしょうか。」
       『手紙、栞を添えて』プロローグ 最後の手紙 より




久しぶりに読んで、
続いて、全てずいぶん前に書かれた本だが、
『日本語が滅びるとき』、『母の遺産』上・下
そして、水村美苗さんの母である水村節子さんが
70歳を越えて初めて書いた小説という『高台にある家』も読んだ。    
やはり、小説は重たく、
『手紙、栞を添えて』が一番良い。

アントン・チェーホフと女優オリガ・クニッペルの
『チェーホフとクニッペルの往復書簡』も読み直した。
祥  * 『読書/単行本・新書』 * 13:05 * comments(1) * trackbacks(0)

コメント

突然のコメント、失礼いたします。はじめまして。
書評でつながる読書コミュニティ「本が好き!」を運営しております、和氣と申します。

貴ブログを拝読し、ぜひ本が好き!にもレビューをご投稿いただきたく、コメントさせていただきました。

本が好き!:http://www.honzuki.jp/

こちらのサイトでは、選ばれたレビューアの方が本をもらえるようになる「献本サービス」を行っています。

1.会員登録 
 こちらのフォームよりご登録ください。
 http://www.honzuki.jp/user/user_entry/add.html
2.書評投稿
 書籍を検索し【書評を書く】ボタンよりご投稿ください。
3.ご報告
 貴ブログ名をご記載の上、こちらのフォームよりご報告ください。
 http://www.honzuki.jp/about/inquiries/user/add.html

名前の通り「本好き」の方がたくさん集まって、活発にレビューを投稿して交流をされているサイトですので、よろしければぜひ一度ご訪問いただけましたら幸いです。

よろしくお願いいたします。
Comment by 本が好き!運営担当 @ 2017/02/09 11:02 PM
コメントする









トラックバック

このページの先頭へ