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晩年 / 『玲瓏』98号

 

 

 

・炎と蛾 火に入るときは死の時と知るや知らずや炎と遊ぶ

 

・災厄が身をつつむとき災厄は己自身と、炎となって

 

・あくまでも元気で生きていくばかり 濁り湯に花は今日も浮かんで

 

・薔薇色の海を見ていた日のX のちに来る日をまだ知らずして

 

 ・プログラム変更するも追いつかず花の乱あり風に散りゆく

 

・いずこにも希望の園は無きものを活発となる老健市場

 

・朦朧と夢から醒めて一葉の葉書の青はヒマラヤの芥子

 

・毎日が遺言であり遺書でありそのようにして人の晩年

 

・生け簀には尾ひれ千切れて泳ぐ魚 鰓のみでなお泳ぐ危うさ

 

・汚れて生き汚れて死ぬをさだめとし地蔵の首に朱の涎掛け

 

 

 

風間祥  * 『「玲瓏」他歌誌提出自作品』 * 00:07 * - * -
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