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悠久の大河のなかに身を浸すように視ている中国ドラマ

華麗な歴史絵巻を見るのは愉しい。

私の見方は、最初から最後まで、

毎回必ず視る。

毎日同じだから、

もう何十回も視たからと、

飛ばしたりはしない。

せかせかと早見機能を使ったりもしない。

最初から最後までゆっくりたっぷり楽しんでこそ。

これは、中国ドラマに限ったことだ。

 

冒頭部分は、気持ちよく心地よく引き込まれる序章だ。

巻末部分は、余韻を残す終章だ。

多分、制作側の意図も、設計も、

そのように作られている。

せっかちな作りは、中国ドラマにはない。

悠揚たる流れを以って、心を満たすのだ。

 

だから、

最初のタイトルバックを飛ばしたり、

最後の絵が流れるのをカットしたりしない。

最初から最後まで、たっぷりとゆったりと、

味わい尽くす。

 

美しい映像と楽曲、

背景の広大な風土と、

王宮内の贅沢で典雅な設(しつら)え。

製作費をかけたであろう衣装。

丁寧に作られた登場人物の心理造型。

舌を巻く配役の妙。

複雑に微妙に展開してゆく宮廷の物語。

 

(日本にも、

平安絵巻というものがあったはずなのに、

源氏物語の「もののあはれ」も、

平家物語における「無常」も、
今の世は感じる環境にない。

滅びの美を感じる環境にもない。
勿体ないことだ。)

 

 

 

主題歌がいい。

映像全篇のセレクトがいい。

『瓔珞』が最高に好きだが、

もう終わりそうだ。

衛星劇場で、

初回からの再放送も始まっているが。

 

そしてこれも大好きだった『ミーユエ』も、

今も放送中の『麗王別姫』も、

『永遠の桃花〜三生三世〜』も、

『ミーユエ』に代わって始まった『独孤伽羅』も、

それぞれにみんないい。

 

中国語の響きがまたいい。

習いたいと思いながら、

まだ習っていないが、

音韻やアクセントが、

音楽のようで、美しい。

 

風間祥  * 『映画・演劇(宝塚)・TV・コンサート』 * 14:25 * - * -
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