銀河最終便
WEB日記

しのざき香澄さんの歌                 
001:声 
歓声の中きみは鳥になったね 体育館の外は雪です
003:つぼみ
気がつけばつぼみの混じる桜湯のゆげの向こうに微笑む父の
007:発見
発見はちいさくとおく指先をのぼって消えたてんとう虫の
010:線路
黒緋(くろあけ)の線路に頬を押しつけて昨日と明日の声聞く子らよ
026:蜘蛛
蜘蛛の巣に嵌った蝶の海松色(みるいろ)の震えが枝へ雲へと そして
032:乾電池
乾電池外したままの置時計 風を待つためだけにある部屋
050:変
もう秋がきていますよと書きはじめ明朝体にフォントを変える
061:じゃがいも
何もかもうまくいく気がして今夜のじゃがいもスープの塩加減
070:曲 
この先を曲がれば薫る沈丁花けんぱけんぱで近づいてゆく
077:櫛
引き出しの鮫皮ヤスリ取り出してつげ櫛つくる十四代目
080:書
桐箱に柚子の香りの金平糖 熨斗紙に「内祝」と書かれ
084:林 
アッサムに林檎の皮と芯をいれ世界のことを少し忘れる
089:巻
少年のひとさし指のあおしろき竹飛行機のゴム巻く時の
095:翼  
美しいいいわけでした6月の紙飛行機の翼に乗って



懐かしく優しく郷愁を呼ぶような世界。
小津安二郎の描く映画の世界のような骨格と輪郭とモラルのしっかりした世界。
定型のフレームに収められた日常の静寂。



: 『2005年「題詠マラソン」』 : comments(2) : trackbacks(0) : posted by 風間祥  :
Comment








こんばんわ (^.^)
拙歌をお読み頂きありがとうございます。
なかなか歌ができず苦しかった今回でした。

マラソンでご一緒できず少し残念でしたが、
「銀河最終便」からの好きな歌を選ばせて頂き
ブログに掲載させて頂いています・・。




posted by しのざき香澄 : 2005/11/04 6:23 PM :
香澄さん こんばんは。

「FANTASIA」 拝見しました。
思いがけず銀河最終便から歌をとって頂いて
とっても嬉しかったです。
ほんとうにありがとうございました。
posted by : 2005/11/05 1:16 PM :
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